ラスト・フレンズのラスト

テレビドラマ「ラスト・フレンズ」が終わりました。
以前のエントリでは、ストーリーに興味なし、といいつつ、みなさんと同じように脚本の浅野妙子さんの、緩急攻撃にまんまとやられて、毎回引きこまれました。

上野樹里さんの演技については、映画監督や批評家も、絶賛する素晴らしいものでした。最近では、若くして、ここまで、別人格を演技で作りあげた人も、あまりいないのではないでしょうか。インタビューなどを見ると、ふだんのしゃべり方はむしろ「のだめ」に近い感じなのに、文字通り「男前」を演じました。
また、最終回では、たぶん意識的に女っぽいメークにして、きれいに見せて終わらせようとする演出なのに、最後まで「男」として振舞だろうなということがイメージできました。彼女の代表作になるでしょうね。

ところで、ストーリーをどう締めるのかな、と思っていたら、DV男の自殺というオチでした。錦戸君演ずる男を不気味な存在のままで、残すことはできなかった事情でもあったのか。ドラマ序盤の、悲劇を暗示する各登場人物の独白や、最終回でのトラックと、タケル、ルカの相乗りバイクの事故を暗示する長いシーンからすると、ハッピーエンドは少々違和感があります。

特に、ミチルと病院で再会させるために、バイクの単なる軽傷の事故の場面のために、あんなに引っ張る必要はなかった。あそこだけは納得がいきませんね~、とちゃちゃ。


性同一性障害(性別違和症候群)を誰も理解してくれないが、おとっつあんだけは分かってくれる。おとっあんは泣くが。。。そんな感じのままでも良かったのかなあと思っていたのですが。

それでも、難しい設定、役柄を与えてくれたおかげで、上野樹里さん渾身の演技が見られました。それには感謝しないといけません。来週特別編があるとのことですが、総集編なのか、続編なのか?